ウバユリ(姥百合)と言う悲しそうな花

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ユリの仲間では、ふしぎな花ですね。
日陰か、半日陰で、咲く寂しそうな花です。また色もまったく地味な白緑と言うか、薄い黄緑かも知れません。一本の茎が三、四枚の手のひらのような所から五、六十センチ伸びます。

いつ咲くかと興味深く観察していると、四方に大きなつぼみが伸びてきます。やがてユリですからラッパ状になりますね。やはり神秘的に見えます。
その時、今まで青々としていた葉は、枯葉のようになってきます。その姿が姥なのか、わかりません。
花の下にあるべき葉(歯)が無いので、姥という説も有ります。

いずれにせよ、立派な花を咲かせているではないか、
日陰でひっそりと地味な色で咲く、その姿はなんとも言えなく老いた母親に重ねてしまう私です。
地味な色なのに光輝いて見えます。

ある時、この花の球根は、食べられると聞いたので、一つくらいは戴いてみようと秋まで待った。
食用のユリ根を想像しながら、おもむろに掘り始めた。
花の茎はかなり太く一メートル位もある立派なやつだ。
もちろん、そんな花の球根だから期待も大きい。

やがて球根が出てきた。
「意気消沈でーす」、全部掘った。
ちんちくりんの変な球根が二つか三つあるだけだ。
それも大きさが皆違う、
こんなのでは来年は咲かないと思った。
子供を残すより、孫を残したなと思えた。
一番大きいのが来年、次が再来年だなあ、これじゃ食う気には、なれねえな。また埋めてやった。
どおりでいつも同じところで咲かねえ訳だ。
地上では筒状になった袋に種を残す。

秋の終わりころ袋がはじける前に、種を広い範囲に播いてやった。
なんだか姥の灰をまくような気持ちだ。
十年くらい前では、あまり見られなかった花なのに、最近は、かなり増えてきた。
人間の高齢化時代と似ていますね。

(自費出版本「ポレポレの丘奮闘記」より抜粋)

オオウバユリ(夏開花)

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オオウバユリが人間より大きくなりました。開化はもう少しです。 もう咲いたかな?

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もう咲いたかな?

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